【海】海上自衛隊の組織

基本情報

海上自衛隊は隊員約53,000人で構成されています。隊員の所属などを理解するため組織についてまとめます。

陸上自衛隊は、敵が攻めてきたときの防衛を担当する地区として方面隊を組織していますが、海上自衛隊は、日本全体をバランスよく防衛するための組織体系になっているようです。

組織概要

地域は警備区で5つに分類されます。

それぞれの警備区にある地方隊は港湾施設の維持・警備、補給や教育を担当しており、護衛艦などを所有していません。

護衛艦などの艦艇や航空機部隊を束ねているのは自衛艦隊です。ここに「護衛艦隊」「潜水艦隊」などの7つの部隊が配置されています。また、護衛艦隊もまとまっているわけではなく、第1護衛隊群の第1護衛隊は横須賀、第2護衛隊は佐世保といったように各地に分布します。

その他に、練習艦隊、システム通信隊、補給本部、各種学校などがあります。 海上自衛隊全体の組織図を以下に記します。

自衛艦隊

主要な部隊となる自衛艦隊は艦艇約90隻、航空機約200隻を擁している大きな組織です。所属隊員は、約25,000名になります。ここも分類して装備の内訳などを以下にまとめます。

護衛艦隊

護衛艦隊は隊員約10,000名、48隻の護衛艦および7隻の艦艇を主力とした部隊です。以下に各護衛隊群および護衛隊を列挙します。

第1護衛隊群

第1護衛隊(横須賀)

いずも 、むらさめ、いかづち、まや

第5護衛隊(佐世保)

あけぼの、ありあけ、あきづき、こんごう

第2護衛隊群

第2護衛隊(佐世保)

いせ、はるさめ、あさひ、あしがら

第6護衛隊(横須賀)

たかなみ、おおなみ、てるつき、きりしま

第3護衛隊群

第3護衛隊(舞鶴)

ひゅうが、ふゆづき、みょうこう、あたご

第7護衛隊(大湊)

ゆうだち、まきなみ、すずなみ、しらぬい

第4護衛隊群

第4護衛隊(呉)

かが、いなづま、さみだれ、さざなみ

第8護衛隊(佐世保)

すずつき、きりさめ、はぐろ、ちょうかい

海上訓練指導隊群

・横須賀海上訓練支援隊

・呉海上訓練支援隊

・佐世保海上訓練支援隊

・鶴舞海上訓練支援隊

・大湊海上訓練支援隊

・水上戦術開発指導隊

地域配属部隊

第11護衛隊(横須賀)

やまぎり、ゆうぎり、あまぎり

第12護衛隊(呉)

うみぎり、あぶくま、とね

第13護衛隊(佐世保)

さわぎり、じんつう

第14護衛隊(鶴舞)

あさぎり、せとぎり、せんだい

第15護衛隊(大湊)

はまぎり、おおよど、ちくま

直轄部隊

第1輸送隊(呉)

おおすみ、しもきた、くにさき

第1海上補給隊(横須賀)

とわだ、ときわ、はまな、ましゅう、おうみ

第1海上訓練支援隊(呉)

くろべ、てんりゅう

航空集団

航空集団は、厚木に司令部を置く自衛艦隊の航空部隊です。北は青森県の八戸、南は沖縄県の那覇のほか、硫黄島や南鳥島にも航空基地を置いています。また、下総、徳島、小月には教育航空集団の航空基地があります

第1航空群(鹿屋)

哨戒機:P-1、P-3Cを運用し、南方を警戒監視しています

第1航空隊

第11飛行隊

第12飛行隊

第2航空群(八戸)

哨戒機:P-3Cを運用し、北方を警戒監視しています

 ・第2航空隊

第4航空群(厚木)

哨戒機:P-1を運用し、東方を警戒監視しています

  ・第3航空隊

   ※硫黄島航空基地隊

   ※南鳥島航空派遣隊

第5航空群(那覇)

哨戒機:P-3Cを運用し、沖縄周辺海域を警戒監視しています

・第5航空隊

第21航空群(館山)

・第21飛行隊(館山)

・第23飛行隊(舞鶴)

・第25飛行隊(大湊)

第22航空群(大村)

・第24飛行隊(小松島)

第31航空群(岩国)

・第71飛行隊

救難飛行艇:US-2を運用しています

出典:海上自衛隊ホームページ

・第81飛行隊

・第91飛行隊

・第111飛行隊

航空集団直轄部隊

・第51航空隊(厚木)

・第61航空隊(厚木)

・第111航空隊(岩国)

・第1航空修理隊(鹿屋)

・第2航空修理隊(八戸)

・航空管制隊(厚木)

・機動施設隊(八戸)

潜水艦隊

潜水艦隊は、司令部を横須賀に置き、2つの潜水隊群と練習潜水隊、潜水艦教育訓練隊により編成されています。

第1潜水艦群(司令部:呉)

第1潜水隊

じんりゅう、しょうりゅう、まきしお、いそしお

第3潜水隊

けんりゅう、おうりゅう、くろしお、もちしお

第5潜水隊

そうりゅう、うんりゅう、はくりゅう、せきりゅう

潜水艦救難艦

ちはや

呉潜水艦基地隊

第2潜水艦群(司令部:横須賀)

第2潜水隊

うずしお、なるしお、たかしお

第4潜水隊

ずいりゅう、やえしお、せとしお

第6潜水隊

こくりゅう、せいりゅう、とうりゅう

潜水艦救難艦

ちよだ

横須賀潜水艦基地隊

第1練習潜水隊(呉)

おやしお、みちしお

潜水艦教育訓練隊(呉)

   ※2021年4月 横須賀潜水艦教育訓練分遣隊戦術科が新設

掃海隊群

掃海隊群は機雷戦及び水陸両用戦を担当する部隊です。機雷戦部隊は横須賀、呉、佐世保に配備する機雷戦艦艇及び陸上部隊で編成され、水陸両用戦部隊は、呉に配備する輸送艦及びエアクッション艇隊で編成されています。

第1掃海隊(横須賀)

あわじ、ひらど、はつしま、うらが

第2掃海隊(佐世保)

ひらしま、やくしま、たかしま

第3掃海隊(呉)

えたじま、みやじま、ぶんご

第101掃海隊(呉)

ゆげしま、ながしま

第1輸送隊

おおすみ、しもきた、くにさき

・第1エアクッション艇隊

※エアクッション艇とはホバークラフトのこと。海上自衛隊ではACAC01~06の6艇を運用しています

出典:海上自衛隊ホームページ

水陸両用戦/機雷線戦術支援隊(横須賀)

    ・呉水陸両用戦/機雷線戦術支援分遣隊

艦隊情報群

艦隊情報群は、海上自衛隊唯一の情報専門部隊であり、2020年10月に情報業務群から改編されました。

日本周辺海域や重要な海上輸送路、そして、海賊対処行動が行われているアデン湾等の海外において海上自衛隊の艦艇や航空機が活動するために必要な情報支援、例えば外国船舶に関する情報収集、分析、配布を行っています。

開発隊群(横須賀)

開発隊群は、海上自衛隊の研究開発専任部隊であり、司令部を横須賀に置き、指揮通信開発隊、艦艇開発隊、航空プログラム開発隊と試験艦「あすか」から