【陸】職種について

基本情報

陸上自衛隊に入隊すると、まずは約3か月間、前期教育があります。内容は自衛官として部隊で勤務するために必要な基礎的かつ共通的な教育になります。この教育課程が終わると、修了式が行われ職種と任地が発表されます。16ある職種についてYoutubeとともに以下に紹介します。

普通科

地上戦闘の骨幹部隊です。軽火器や迫撃砲、対戦車ミサイルなどを用いて近接戦闘を行います。機動力、火力、近接戦闘能力を有し、作戦戦闘に重要な役割を果たす陸自で最も人員の多い部隊です。職種標識色は赤色。

機甲科

戦車部隊と偵察部隊を持つ機甲戦闘部隊です。戦車部隊は主に戦車の正確な火力、優れた機動力及び装甲防護力により、敵を圧倒・制圧します。偵察部隊はバイクなどを用いて情報収集などを行います。職種標識色はだいだい色。

野戦特科

火力戦闘部隊のひとつで、大量の火力を用いて敵を砲撃する野戦砲兵部隊です。随時、随所に火力を集中して広い地域を制圧します。国賓等に対する礼砲も担当します。女性自衛官も多く配属。職種標識色は濃黄色。

高射特科

対空戦闘部隊として侵攻する航空機を火力で要撃するとともに、広範囲にわたり迅速かつ組織的な対空情報活動を行います。地対空誘導弾を用いて部隊及び施設等の個別的な防空を担当します。職種標識色は濃黄色。

情報科

情報に関する専門技術や知識をもって、情報資料の収集・処理及び地図・航空写真の配布を行い、各部隊の情報業務を支援します。出版物の翻訳、地誌・公刊物の整理等も担当。職種標識色は水色。

航空科

ヘリコプターを含む各種航空機を用いて地上部隊を支援します。火力戦闘、 航空偵察、部隊の空中機動物資の輸送、指揮連絡等を実施します。職種は主にパイロット、管制及び整備員に分かれます。職種標識色はあさぎ。

施設科

戦闘部隊を支援するため、各種施設器材をもって障害の構成・処理、陣地の構築、渡河等の作業を行うとともに、施設器材の整備等を行います。災害派遣や国際貢献の分野で特に活躍。職種標識色は海老茶色。

通信科

部隊間の指揮連絡のために通信所を開設するなどして通信を確保します。各種通信電子器材を用いて電子戦の主要な部門の担当や写真・映像の撮影処理等を行います。敵の通信を傍受・妨害することも仕事のひとつ。職種標識色 は青色。

武器科

火器、車両、誘導武器、弾薬などの補給と整備を行います。また、不発弾の処理等も担当します。あらゆる武器、車両のエキスパートとして戦闘部隊の装備を支援します。職種標識色は緑色。

需品科

糧食、燃料、需品器材、被服等の補給・整備・回収を行います。また隊員の給水、入浴、洗濯等も担当します。災害派遣においては被災者に対する入浴・給水支援などで活躍します。職種標識色は茶色。

輸送科

大型車両等を用いて物資・人員等の輸送を担当します。国際貢献活動等においては民間輸送力による輸送や各種ターミナル業務等の輸送を統制。また、特大型車両等をもって部隊等を輸送します。職種標識色は紫色。

化学科

化学防護戦の専門集団。各種化学器材をもって、放射性物質などで汚染された地域を偵察し、汚染された人員・装備品等の除染を行います。特殊化学器材による被害拡大を防ぎます。職種標識色は金茶色。

警務科

犯罪の捜査、警護、道路交通統制、犯罪の予防など、部内の秩序維持に寄与します。司法警察職務及び保安職務に関することを司り、警察と連携して捜査を担当することもあります。職種標識色は藍色。

会計科

金銭管理のプロフェッショナル集団。隊員の給与の支払いや部隊の必要とする物資の調達、部隊の出納等の会計業務を行います。会計ソフトを使いこなし、簿記の資格等も取得します。職種標識色は藍色。

衛生科

患者の治療や医療施設への後送、隊員の健康管理、防疫及び衛生資材等の補給整備等を行います。各駐屯地や自衛隊病院に配属され、傷病者の治療等を行います。女性自衛官も多数活躍。職種標識色は濃緑色。

音楽科

音楽演奏を通じて、隊員の士気を高揚します。自衛官採用試験とは別に各音楽隊のオーディションがあり、合格すれば音楽隊に配属されます。中央競馬のファンファーレ等も担当しています。職種標識色は藍色。 https://youtu.be/1E-KPj7-PCU