富士山の東側、駿東郡小山町須走に富士駐屯地・富士学校(以降富士駐屯地と記します)があります。
普段静岡市から見ている富士山は右側に宝永山がありますが、ここからは左側に宝永山が見えます。静岡市からみると、富士山の向こう側にある駐屯地です。
昨年この富士駐屯地モニターをやっていたことをきっかけに今回の見学は実現しました。富士駐屯地の広報官、静岡市募集案内所の方々には準備等大変お手数をお掛けしました。この場を借りてお礼申し上げます。
富士学校は戦闘職種である普通科、機甲科、特科の幹部教育をする学校です。なので、この学校の生徒は「尉」以上の階級の人たちのようです。要するに指揮する人を教育する学校になります。
指揮官を教育するということは指揮される側の隊員が必要になるので、隊員役になる部隊が富士駐屯地に所属しています。教導団といいます。また、広大な東富士演習場の管理をする部隊も富士駐屯地にいます。また隣には富士病院という自衛隊病院もあるとても大きな駐屯地です。
そんな富士駐屯地をじっくり解説してもらいながら見学してきました。
まず、資料館にいき、広報課の遠藤班長に富士駐屯地全般の説明をしていただきました。標高が高く、駐屯地内の高低差が大きい体を鍛えるにはとてもいい駐屯地だそうです。ちなみに遠藤班長は少年工科学校卒業で3佐なのでとっても優秀な方のようです。若いころは日本一過酷な駅伝と言われる富士登山駅伝にも出たことがあるそうで、本物の鉄人です。優しい雰囲気の見た目ですが中身はすごい自衛隊あるあるの典型の方です。
見学①は全国の駐屯地にある「はなの舞」です。駐屯地内でお酒を飲めるのはここだけということで繁盛しているとのことです。また、ここ富士駐屯地のはなの舞はそれほど広くないのですが、幹部が多いからか売上は全国トップクラスとのことです。
見学②は学生舎です。学生といっても「尉」の方が多いようでとても快適に思えます。見学した居室は3人部屋です。12~16畳くらいはあるでしょうか、十分な広さです。私服が多いと収納は不十分かもしれません。布団は薄めのかけ布団と暖かそうな毛布だけでしたが空調が利いているので、標高の高い富士駐屯地でも寒くはないそうです。その後、めちゃくちゃ暖かい(暑い)乾燥室や洗濯室を見学しました。
学生舎の見学中、理事の河原さんと2人で駐屯地司令へ表敬訪問をしました。周りの自衛官の方がピリついているので緊張しましたが、とてもやさしい笑顔の温和な感じの方でした。肩章がキラキラしている陸将の制服を間近で見られるかと思いましたが、戦闘服姿でのご登場です。即応態勢とのことで陸将といえ市ヶ谷以外では通常戦闘服で勤務しているとのことです。お子さんも自衛官だが自分が現役なので、まだ家族会には入会していないが、退官したら入会するそうです。将来お仲間になるのが楽しみです。富士山が綺麗に見え窓枠が額縁になるような部屋で記念撮影していただきました。
表敬訪問した建物のロビーには来訪者:静岡自衛隊家族会 とモニター表示されており、恐縮してしまいました。
施設見学している方と合流し、静岡出身の隊員と一緒に昼食をとりました。自分の子供も別の駐屯地や基地で戦闘服を着て仲間と食事をしているんだと思うと、誇らしくなりました。隊員の方にとっては、見知らぬおじさんおばさんが寄ってたかって質問してきて写真までとられて、せっかくの貴重な昼休みを台無しにされたと思いますが、ご容赦願います。心ばかりの記念品をお渡しして、活躍をお祈りしました。
食後は和楽館という施設を見学しました。ここは全国有数の施設で、温水プール、サウナ、トレーニングルーム、リフレッシュルームなどがあります。隊員の家族も使用できるとのことなので、ウチの子も富士駐屯地勤務になればここが無料で使えると思うとちょっと惹かれます(遠いのでたまにしか来られませんが・・・)。
最後に広場で装備車両を見学しました。機甲科や特科の車両についてい説明していただき、答えられない質問にも丁寧に対応していただきました。機甲科の方は、戦闘服も半長靴も他の科の隊員とは違ってました。必要とされる機能を備えるところは、コストを最優先する一般企業とは違うところです。細かいところの仕様に差があるところはさすがとしか言いようがないと思いました。
静岡市に彼女がいる機甲科の隊員の方、静岡のおいしいお店をもっと教えてあげればよかったと後悔しています。今度お教えしますので連絡くださいw
今回、富士駐屯地の施設見学や説明、隊員の方との歓談により、自衛隊はとても頼もしく、安心できるところだと再認識できました。自分の子供も一助になっていると思うと誇らしいと思えました。