【空】戦闘機について

装備

昭和29年7月に航空自衛隊が発足してから、いろいろな戦闘機を運用してきました。その間戦闘機は第1世代~第5世代まで進化してきました。

F-86F セイバー

運用期間:昭和30年~57年の27年間

調達:アメリカから供与された180機と三菱重工でのライセンス生産300機の計480機

特徴

  • 第1世代戦闘機(亜音速:マッハ*0.8以下)
  • 朝鮮戦争で活躍した戦闘機で、航空自衛隊初の戦闘機として運用
  • 12.7mm機銃6門、爆弾、ロケット弾が装備可能
  • レーダーを装備していないため、夜間・雨天等の視界が利かないときには運用が困難
  • 初代ブルーインパルスに使用され、1964年の東京オリンピック開会式で国立競技場の上空に5色のオリンピックマークを描いた。

*マッハ=音速のこと。マッハ0.8というのは音速の0.8倍の速度を示す。音速は温度に影響をうけるため、海面付近(15℃)では約1224km/h、成層圏付近では約1060km/hとなる

F-86D セイバードッグ

運用期間:昭和33年~43年の10年間

調達:アメリカから供与された122機

特徴

  • F-86Fの派生型で機首にレーダーを備えた全天候戦闘機、これで夜間対応可能となった
  • 武装はロケット弾24発のみで機銃は備えていない
  • 主に対爆撃機用(大型機用)として運用された ・部品枯渇のため短期(10年)で退役

F-104J スターファイヤー

運用期間:昭和37年~61年の24年間

調達:三菱重工にてライセンス生産(単座210機、複座20機)

特徴

  • 日本が初めて選択した超音速(マッハ2)第2世代戦闘機
  • 武装は20mmバルカン砲*1門、熱感知空対空ミサイル2発、ロケット弾を装備

*20mm機銃6門を円状に束ねた形状で毎分4,000~6,000発の連続発射が可能。現在の戦闘機にも採用されている

F-4EJ ファントム

出典:航空自衛隊ホームページ

運用期間:昭和46年~令和3年の50年間

調達:三菱重工にてライセンス生産(140機)

特徴

  • F-86F/Dの後継機として導入された複座戦闘機であり、世界各国で多く採用
  • 第3世代戦闘機に分類(自衛隊では多用途・電波ホーミングミサイル搭載・夜間戦闘能力を有するものと定義)
  • ベトナム戦争で活躍、爆撃もできる多用途戦闘機
  • 日本では爆撃装置を外し迎撃機として導入
  • 武装は20mmバルカン砲1門、熱感知空対空ミサイル4発、レーダー感知空対空ミサイル4発を装備
  • もとは艦上機であり機体構造は頑丈で50年間改修を重ね使用
  • 自衛隊では301飛行隊が最後の運用部隊となり今年(令和3年)退役した(301飛行隊はF-35に機種変更し、三沢基地へ移駐した)

F-1

運用期間:昭和46年~平成18年の29年間

調達:三菱重工(77機)

特徴

  • 戦後初の国産戦闘機(第3世代)
  • 先に開発された超音速高等練習機T-2をベースとした多用途戦闘機
  • 武装は20mmバルカン砲1門のほか空対空ミサイル、対艦ミサイル2発、対地爆弾を装備
  • 戦闘機としても攻撃機としても使用
  • 練習機型のT-2は2代目ブルーインパルス使用機として運用

F-15J イーグル

出典:航空自衛隊ホームページ

運用期間;昭和52年~(40年間運用中)

調達:三菱重工にてライセンス生産(単座165機、複座48機)

特徴

  • 強力なレーダーと圧倒的な機動力を持った制空戦闘機
  • 機関砲を搭載し機動性に優れた第4世代戦闘機
  • 多くの国で採用され、実戦で圧倒的な撃墜記録を持つ
  • 現在の航空自衛隊の主力戦闘機
  • 武装は20mmバルカン砲1門、熱感知空対空ミサイル4発、レーダー感知空対空ミサイル4発
  • 航空自衛隊7個飛行隊と1飛行教導隊で運用中

F-2A/B

出典:航空自衛隊ホームページ

運用期間:平成12年~(21年間運用中)

調達:三菱重工(98機)

特徴

  • F-16をベースに日米で共同開発された多用途戦闘機(マルチロール機ともいう)
  • フライバイワイヤ技術等により第4世代から機動性を向上させた第4.5世代に分類
  • 武装は20mmバルカン砲1門のほか対艦ミサイル4発、対地爆弾、空対空ミサイル等搭載でき多用途に対応
  • 航空自衛隊3個飛行隊にて運用中

F-35A/B

出典:航空自衛隊ホームページ

運用期間:平成30年~(3年間運用中)

調達:ロッキードマーチンより配備中、最終的に147機調達予定(A型107機、B型40機)

特徴

  • F-4の後継機として選定されたステルス機能*を持った多用途戦闘機
  • ステルス性能を有した第5世代戦闘機
  • 最新の戦闘機であり、各国で採用
  • B型は垂直離着陸が可能で海上自衛隊DDH「いずも」「かが」にて運用が可能
  • 武装は20mmバルカン砲1門のほか対艦ミサイル、対地爆弾、空対空ミサイル等多用途に対応
  • 航空自衛隊2個飛行隊にて運用開始

*敵のレーダーに映りにくい(発見されにくい)形状、素材を使用した機体

ブルーインパルス(番外編)

出典:航空自衛隊ホームページ

ブルーインパルスとは、第4航空団飛行群 第11飛行隊(松島基地)のアクロバット飛行チームの愛称です。現在はT-4練習機を採用しています。

(投稿:KWH)